ライナー・ブラウン
訓練場の端に設置された小屋の前に、戦士候補生が次々と辿り着く。長距離走のゴール地点。各々があがった息を整える中で、監督として俺たちを見張っていた隊長は、一言二言の叱咤を残し、足早に次の訓練地へと向かってしまった。
当然、残された俺たちもまた、その背をすぐに追うべきだ。だが、素直にそれをさせてくれないやつがいた。
何かにつけて俺に絡んでくるポルコが、今日もまた、聞こえよがしに俺への罵倒の言葉を並べ立てる。文句を言い返そうものなら、言葉よりも先にその拳が振るわれた。
「うるっせぇんだよ、このドベ!」
怒りに満ちた罵声と容赦ない打撃が頬に突き刺さる。長距離走の訓練を終えたばかりの足では満足な踏ん張りがきかない。突然降りかかった衝撃に耐えきれず、尻餅をつかされた。咄嗟に地面についた手のひらに小石が刺さる。鋭い痛みに顔を顰めれば、俺を殴ったポルコは不機嫌な顔をさらに歪めた。
「なんだよ、その顔は! もう一発殴られてぇのかよ!」
「おい、やめろポルコ。お互い、これ以上やったら次の訓練に障るだろ」
「……チッ」
兄であるマルセルの制止により、ポルコは振り上げた拳を下ろす。まだ殴り足りないとでも言いたげな表情を差し向けられ、反射的に睨み返す。治まりかけた一触即発の空気が、またしてもふたりの間で流れた。
第2ラウンドが始まる予感に、自然と地面についた手のひらが握りこぶしに変わる。
怖い顔をしたポルコもまた、一歩、こちらへと足を踏み込んだ。だが、俺が立ち上がるよりも先に、絡み合った視線を断ち切るように、マルセルの手が割って入る。
「だからやめろって。……悪いな、ライナー」
「なんで兄貴が謝んだよ!」
「いいから! 行くぞ!」
ポルコの肩を押しやりながら次の訓練場へと足を進めるマルセルの背中を見つめる。剣呑とした空気が消え去ったことで安堵が胸中を占めていく。気持ちが緩んだ途端、殴られたこと以上に守られたことへの悔しさが滲み出る。
俯き、歯を食いしばる。鼻の下を擦り、湧き出てくる感情を抑えようと試みたが、痛みと悔しさに浮かぶ涙を止めることは出来なかった。水っぽい鼻水をすすると、耳ざとく聞きつけたのか、近くで溜息がこぼれおちる。
「あーぁ。また泣かされててやんのー」
無慈悲な声が頭上から落ちてくる。俯かせていた頭を起こし、涙の滲む瞳を差し向けると、ゲンナリとした表情のと視線がかち合った。
俺の正面に立つは、首の後ろに手をやり筋肉をほぐすように右へ左へと頭を傾ける。ただその視線だけは一心に俺へと差し向けられたままで、呆れた様子を取り繕うことさえしない。
長距離走を終えたばかりというのに平然としたの余裕な態度も相俟って、またも悔しさが胸に沸き起こる。殴られて反撃も出来ず、情けなく地面に這いつくばったままの俺が、とてつもなく惨めなもののように思えた。
唇を結び、せり上がる感情を抑え込んだが、それでも涙は滲み出る。目に涙をいっぱいに溜め込んだ俺を目にしたは、またしても溜息を吐き出した。
「……なんだよ、。何かあるなら言えよ」
「オレに当たり散らしてどうすんのよ」
襟足を手のひらで撫でつけたは、眉を顰めて俺を睨めつけた。
「泣くほど悔しいなら殴り返してやれよー。その方がスカッとするよー?」
頭の後ろで両手を組み、胸をそらしたの、波乱を望むような言葉に反射的に顔を顰める。
「殴ったこともあるさ! でも、すぐ殴り返されるし……」
叩きつけたはずの言葉も、経験を思い返せば言葉尻が弱くなる。情けない言葉を続けることが出来ず、言葉を途中で断ち切った。唇をきゅっと結び、の様子を窺う。いつの間にかオレから視線を外していたは、興味無さそうに耳の裏を掻いていた。
いつもそうだ。は優しくない。俺が殴られて這いつくばっていると、無様に負けた俺に追い打ちをかけるような言葉をぶつけてくる。慰めの欠片もない言葉は、確実に俺の心を抉った。
「ライナーはさー、前に名誉マーレ人になりたいっつってたよね?」
「そうだよ! だから俺は――」
「じゃあ泣いてる場合じゃねーじゃん。泣きべそかいてるだけなら一生ドベから這い上がれないよー?」
意図的に俺の言葉を遮ったは、俺の正面に開いた両膝を立てたまま腰を下ろす。左右の膝にそれぞれ肘を置いたは、半眼を差し向けながら顎を持ち上げた。態度の悪さを取り繕うことさえしないの鋭い視線をまっすぐに見返す。つり上がった瞳に、気の弱い表情を浮かべた俺が映り込んでいた。
眉を寄せ、口元を歪めて、悔しさをやり過ごそうとする。だが、「一生ドベ」という言葉が頭の中にまとわりついて離れない。それは、つまり、英雄にもなれず、母さんと父さんと一緒に暮らすという目標が絶たれることを意味していた。
唐突に暗闇に突き落とされたような、ずっしりとした暗い感情がお腹のあたりに生じる。何も言い返せない。突き刺さるの視線を見返すだけで精一杯な俺が、果たして、母さんの望む英雄になれるんだろうか。
世界一、自慢の息子にならなければ、いけないのに――。
「……。君はまたライナーに追い打ちをかけてるのか」
絶望の未来を思い描き、唇を震わせていた俺の肩に手のひらが乗る。その手の先を振り仰げば、眉をひそめたベルトルトが立っていた。
「オレは思ってること言ってるだけですー」
「君はもう少し言葉を選びなよ。別に傷つけるつもりがなくても、ライナーはそう感じていないみたいだ」
ベルトルトに苦言を呈されたは、「その説教は聞かない」とばかりに、べっ、と舌を突き出した。
下ろしていた腰を上げ、尻についた砂を叩くの仕草に、砂埃をくらったら溜まらないと反射的に目を瞑る。その途端、涙が頬を伝った。
「じゃあねー。オレ、早く戻って飯食うからー」
「次はご飯じゃないよ!」
こちらを振り返りもせずに駆けていくの背中にベルトルトが声を投げかける。それを耳にしながらまばたきを繰り返すと、涙が次々とこぼれ落ちた。
はらはらと落ちる涙は、ポルコに殴られたせいなのか、に馬鹿にされたせいなのか。自分でもどうしてこんなにも涙が流れるのかわからない。の言うとおり、俺が泣きべそだから止まらないんだろうか。
手の甲で目の下を拭う。それだけでは足りなくて、手を翻し指先で涙を拭き取った。
「……落ち着いたら、次の訓練場に行こう」
「うん……」
俯いている俺には、ベルトルトがどんな顔をしているのかは見えない。待っていてくれるのはありがたいが、それに甘えていつまでもぐずっているわけにはいかない。次の訓練場に遅刻して、戦士の道を絶たれることだけは、あってはならないのだから。
喉の奥に力を込め、嗚咽を噛みしめながら、立ち去ったばかりのの言葉を思い返す。
――一生ドベから這い上がれない、か。
アイツは優しくない。積極的に意地悪をしてこないだけポルコよりマシなのかもしれないが、一番俺が言われて傷つく言葉を的確に選んで吐き出してくる。
――は、優しくない。
ベルトルトは、に俺を傷つけるつもりはないのだというようなことを言っていたが、実際にその言葉を受け取った俺には、にわかには信じられなかった。傷つけること前提ではないのだと言われても、の考えなんて知りようがない。推し量ることさえ、茶化すようなことばかりを口にするアイツの性格では難しかった。
ようやく落ち着きを見せ始めた涙を拭う手を、胸の前に下ろす。手のひらを胸に押し当て、ぎゅっと服を掴む。
頬の痛みは、いつしか消えていた。だが、悔しさは消えない。殴られるよりも、ずっと胸が痛んだ。
* * *
――は優しくない。
子供心に染みついた感情は、パラディ島に来てからも拭いきれていない。それはひとえに、の性質が悪い意味で変わらなかったせいだ。
いや、変わらないどころか、むしろ悪化しているようにさえ思える。
島での生活は、困窮を極めた。だが、理不尽に咎められることは減った。その中で、好き勝手にものを口にしてもいいと覚えたの変貌はあからさまだった。
少し大人に近づいて、言葉を覚えたというのもあるのだろう。あの頃より、言葉に慎みや遠慮がなくなったことで、俺やベルトルトに対する扱いは更に雑になった。マーレにいた時にでさえの無頓着な物言いに辟易していたというのに、あれでも少しは加減していたのだと知り、愕然としたものだ。
俺の方が身体が大きくなった今でも臆すことなく自分勝手な言葉ばかりを並べてるは、叱られても殴られることは無いことに甘えているように見えた。
たるんでいるといくら窘めたところで聞き入れることはなく、時には調子に乗り過ぎてアニに蹴りを入れられることもあったようだが、改善には至っていない。
――いつまでも子どもみたいに、自分勝手に振る舞うやつだ。
優しくないという認識は変わらない。だが、共に敵地で過ごす中で、少しずつ、への認識は移り代わっていく。それは、悪い意味ではなく、いい意味も少しは含まれていた。
3年経って、兵士の色に染まることも無く、それでもちっとも戦士らしさのないに、俺は怒りながらも小さな安心感を覚えていたんだ。
* * *
捥がれた四肢が復活すると、ようやく周囲に気を配れるようになった。
シガンシナ区での最終決戦は敗戦に終わった。戦士長に救われなければ、俺はあのまま殺されていたことだろう。
マーレへと向かう船の中。行き交う人の数はそう多くはない。寝かされていたベッドから降り、壁に体重を預けながら医務室を後にする。
船の揺れに、時折、足を取られながらも、ふらふらと船内を歩き回る。だが、ついぞ、その姿を見つけることはできなかった。
辿り着いた船室の一角。マグを傾ける戦士長の姿が目に入る。見知った顔に、ほんの少しの安堵を覚えながら部屋の扉をくぐった。
ボロボロの様相を隠しもしない俺の登場に一瞥を投げかけた戦士長は、俺と視線を合わせると微かに顔を顰める。かち合った視線に声をかけようとした。だが、俺が言葉を発するよりも早く、戦士長が視線を外してしまう。
避けるような態度に、戸惑いと気後れが生まれる。だが、この船の中、見知った顔は多くはない。乾いた唇を舌先で湿らせ、意を決して口を開いた。
「あの、の姿が見つからないんですが――」
ベルトルトの顛末はすでに聞かされていた。超大型を失ったことは、今後の戦局におおきく関わることだと、船へと運ばれる最中に説明があったからだ。
その喪失感を飲み下せぬ今、もうひとりの『仲間』の顔を見たい。侭ならない身体を引きずって、縋るような思いで周囲を探った理由はひとえにそこにあった。
ベッドの上に転がすように寝かされたまま、数時間。傷を修復する間、一度も、は姿を見せなかった。
俺の様子を見に来るほど殊勝なやつじゃないことはよく知っている。どうせその辺りで飯でも食っているんだろう。
――そう、思っていた。
俺の言葉に反応を返さないうちにマグを傾けた戦士長は、中の液体の熱に咽せる様子を見せた。困惑を表情に浮かべたまま戦士長を見守る。しつこい視線に根負けしたのか、戦士長はマグをテーブルの上に置いた。
「なら、もういないよ」
さらりと紡がれた言葉を、にわかに理解できなかった。
「え……? 今、何と――」
「だから、ね。見たらわかるだろ。それとも視神経がまだ繋がってないのか?」
苛立たしげに振る舞う戦士長に気圧され、一歩退いた。くぐったばかりの扉、その横の壁にしたたかに腕をぶつける。走る痛みに反応を返せずにいると、次第に頭の中に、戦士長の言葉の意味が浸透した。
視線をぐるりと見渡した。船室の中に、の姿はない。
だが、船の中に部屋は無数にある。広い船の中、ただ、俺が見つけられなかっただけで他の部屋にいるものだと漠然と考えていた。
そうではないのだと、戦士長は言った。
では、いない、と言うのはどういう意味か。
考えれば繋がるはずの思考が空転する。戸惑いに塗れた頭を抱え、周囲をもう一度見渡した。その視線の先で、長い髪の女の姿を捉える。
「ピーク。は……」
その女が、人の形に戻ったピークなのだと気付いたのは直感だった。5年が経ち成長を遂げてもなお微かに残る面影は、彼女がピークであると知らしめた。
長椅子に横たわるようにしたピークは、俺へと差し向けていた視線を、瞬きをひとつ挟み、そのまま横へと流してしまう。
「――戦士長が言ったとおりよ」
その、言葉が理解できないのだと、言い募ろうと口を開いた。だが、喉の奥が震えて言葉にならない。紡ぎ出されるはずだった言葉が頭の中で反響する。
――いない。
いない。いない、というのはどういう意味だ。
船に乗り遅れたのか?
マーレに戻るのを嫌がったのか?
身勝手なのことだ。そのくらい平気でやり遂げるだろう。だが、場に走る緊張感がそうでは無いのだと告げている。
いや、まさか、――
はぁ、と聞こえよがしの溜息が耳に入る。
ぎこちない動きで戦士長へと視線を向けた。顰めた表情を取り繕うつもりのない戦士長の、剥き出しの嫌悪が叩き込まれる。拒絶されてもなお、縋るような気持ちで戦士長の言葉を待った。
――頼む、どうか、『まさか』なんて言わないでくれ。
「あの島から生還できたのは俺とピークちゃん。そして、ライナー。お前だけだ」
薄らと、頭に浮かび上がっていたものが、戦士長の言葉により明確な形を成す。生還出来たのがこの場にいる3人だけと、いうことは、ベルトルトだけでなく、までもが――。
一番、聞きたくない言葉だった。たが、答えを得ないままではいられなかった。突きつけられた現実に折れた心は戻らない。胸が抉られるほどの後悔と自責の念が降りかかる。
「どうして、まで――」
掠れた声がこぼれ落ちる。今回の作戦で戦いの場に降りるのは巨人の力を持つ俺とベルトルト、そして戦士長の3人だけという話ではなかったか。戦士長の補佐に車力がつき、人の力しか持たないは役に立たないから車力の荷台の上に待機。エレンの回収は絶対条件。だが戦況によっては生還を優先する。その上で、もしも、俺とベルトルトに何かあった時は、マーレにパラディでの情報を伝える役目をが担う。そういう作戦だったはずだ。
前もって立てた作戦を反故にするというのなら、俺が生き残っていることににあぐらを掻き、マーレへの報告を俺ひとりに押しつける、という姿ならいくらでも思い描ける。
だが、そうではない。そんな未来は来ないのだと、戦士長は頭を横に振って示した。
「が自分で選んだんだよ。吃驚したよ、アイツ、ご武運を、だなんて言うんだもん。どこで覚えてきたんだか」
「――は、」
「一番はお前らを守るためだろうけどな。お前らのこと頼むってさ。まぁ、ベルトルトは無理だったけどな」
受け入れがたい事実を淡々と紡ぐ戦士長の言葉が次第に遠くなっていく。不安が伝わったのだろうか。砂浜に裸足で立っていると波が足下の砂を浚っていくように、少しずつ床につけているはずの足下が覚束ないものに変わっていく。
――悪い冗談だ。嘘に決まっている。信じられるはずがない。
わなわなと震える頭を、横に振った。否定するためのかすかな抵抗だ。突如として突きつけられた現実を受け入れられるはずもなく、吐き気までも覚えるようだった。
怒りか、悲しみか。揺れる感情に翻弄される。いくら抗ったところで、記憶からは逃げることが出来ない。走馬灯というのはこういうものだろうか。、そしてベルトルト。マーレでの記憶、そして島での5年。長く、共に任に就く戦士として、気の置けない友として、過ごした日々が脳裏を駆け抜ける。
――は、優しくない。
ふと、昔のことを思い出した。
はいつだって、自分のことしか考えていない。面倒ごとからは何がなんでも逃げ出すし、押しつけることの出来る事柄はいつだって俺やベルトルトに任せっきりで、自分から何かを為そうとすることはなかった。
執着なんて、人に対しても、物に対してもしていることを見たことがない。唯一、食べ物をわけろと言ったときは、若干渋ることはあったが、それはただの生存本能だ。目にしたのは寝穢く眠りこける姿か、コニーらとふざけたりクリスタの買い物に付き添うくらいのもので、この5年、戦士らしい顔を見せたことなんて片手で足りるほどあったかどうかも疑わしい。
俺たちは戦士だと何度言い聞かせても、は変わらなかった。こんなやつは、決して自分の命を他人のために擲ったりするはずがないという諦めの裏にあったのは、生きてさえいれば、共に帰れるのだという安堵だった。
「まぁ、どっちにしろ責任を問われるのはわかってたことだろ。お前、あの島じゃ成績良かったんだって? ちゃんと覚えていること全部
マーレに伝えるんだぞ」
はい、と返事をするつもりだった。だが薄く開いた口から声が漏れ出すことは無かった。
淀む視界の端で、またひとつ、戦士長は溜息をこぼしたのが目に入る。だが態度を改めようだとか謝罪をしようだとかいう行動には移せず、「呆れられたのだ」と、どこか他人事のように感じただけだった。
――どうして、まで。
繰り返し思い浮かぶ疑問は、後悔と自責の念に塗り固められていく。俺が敵に捕まるような失態を犯したから、が自ら『選んで』死地に向かう羽目になったのか。
の考えなんて知りようがない。推し量ることさえ、茶化すようなことばかりを口にするアイツの性格では難しかった。優しさの欠片もなく、我欲を抑えることもしない。この結末も、お前の自分勝手さで選んだと言うことなのか。
つ、と頬に涙が流れた。
拭わなければ。そうはわかっていても腕が持ち上がらない。回復したはずの腕が、動かない。
――クソ野郎。お前は最期まで優しくない。
胸にあるのは、暗い夜の海にひとりで泳ぐような絶望感。寄る岸もなく、灯台の光さえ見えない。冷たさと不安だけが静かに降り積もっていく。
――ああ、もうダメだ。
戦士になることも、この島での使命を終わらせるのだと決めたことも、すべて、俺が選んだことだ。責任は果たす。そして、苦しみには耐えるべきだ。だが、自覚してもなお、身が擦切れるような悲嘆は止まない。
思い返せば、こんなことばっかりだ。
幼い頃、初めて会った父の叫びが。未来を語り俺を映さない母の瞳が。真実を前にして握る手から力を抜いたの絶望が。そして、俺を生かすことを選んだが、俺の前からいなくなった。
もう、手が届かなくなってしまった。待って、と差し出しても、きっとこの手を取ってくれる人は、もういない。
また、俺は見捨てられたんだ。