進撃004

食堂②


 早々に食べ終えたジャンの手が私のパンに伸びるのを掻い潜りながら、残りの夕飯を口に運ぶ。会話を楽しむ、というほどではなかったが、ベルトルトは聞いたことにはきちんと答えてくれた。時折、返答に迷うような仕草をみせるベルトルトは、なんでも考えなしにすべてを口に出すジャンとは違って、なんとなく新鮮だった。
「ちょっと食器下げてくる。食べ終わってるならちょうだい」
「おう、任せたぞ、
 食べ終えた食器の上に、ジャンのものを重ねる。ベルトルトの方へと手を伸ばしたが、辿り着くかと思われた食器は手から離れていった。
「僕は自分で下げるから、いいよ」
 言葉のとおり、早速自分の手元の食器を持ち上げて立ち上がったベルトルトに手を差し出して制す。
「いいよー。ついでなんだから。それよりジャンの相手してあげてよ」
「あ、うん……ありがとう」
 隣へと回り込み、ベルトルトが持ち上げたばかりの食器を受け取る。3人分抱えてしまうと、ほんの少し重いような気がしたけれど、ひとりで運べないということはなかった。
 洗い場に下げたあと、壁に貼られた当番表を眺め、今後の予定を確認する。次回の当番は明後日で、どうやらサシャと一緒に水汲みを行わなければいけないようだ。チラリ、と窓から外を眺める。ふらついてはいるものの、まだ走り続ける彼女の体力は無尽蔵なのではないかと疑ってしまうほどだった。
 小さく息を吐き、改めて当番表へと向き直る。明後日以降の予定はどうなんだろうか。むしろ本当に明日は何も当番ではないんだろうか。不安というよりも興味本位だった。これからひと月分くらいの情報が書かれた当番表を、上からざっと眺める。それだけでは飽き足らず、指で辿りながら確認していると、ふと、視線を感じ取り振り返った。
 洗い場の方に視線を差し向けると、背が高く癖毛の少年がこちらを眺めていた。この子もたしか、教官の恫喝に合わなかった子だ。ふと、思い返しながらも、彼の視線が外れないことを内心で訝しむ。だが、その視線の先にいるのは私ではなく、当番表なのだ。そうと脳裏に閃いた途端、私は即座に身を翻す。
「あ、ごめんね。独占して。君も見る?」
「あぁ。どうもね」
 ツリ目がちの瞳が柔らかく笑みの形を作る。ゆったりとした歩幅でこちらへと足を運んだ彼の邪魔にならないようにと一歩分、右にずれる。ありがと、と短くお礼の言葉を述べた彼は、その空いたスペースにするりと収まった。身を屈め、ふんふんと軽く頷きながら眺めている彼に一瞥を投げかけ、私もまた当番表へと視線を向ける。
 ジャンの当番もチェックしていってあげようかな。あ、ベルトルトに明後日、教材運びの当番が入ってる。そんなことを考えていると、隣の彼がいつの間にか丸めていたはずの背を伸ばし、食堂の中へと視線を伸ばしていることに気が付いた。
「あぁ、もう……そんな目で見んなよ」
「え?」
 ボソリと聞こえた声に思わず聞き返してしまう。目を丸くして私に視線を落とした彼は、次の瞬間にはへらっと笑って手を振った。
「あぁ、ひとりごと。気にしないでね」
「そっか」
 おそらく、向こうに知り合いがいたのだろう。目配せに反応したのだと思えば何もおかしいことはない。そう思い、あっさりと受け流すと、彼はほんの少しだけ驚いたように目を瞬かせた。
 ん?と軽く首を傾げてみせると、彼は小さく歯を見せて笑った。
「じゃあ、オレ行くわ。明日の訓練もガンバローね、
「……? うん、またね」
 バイバイ、と手を振ってきた彼に釣られて反射的に手を振る。背を向けて立ち去る彼を眺めながら首を傾げた。名前を呼ばれたことに、知り合いだったっけ、と頭を捻った。だが、思い返してみても、顔立ちひとつ覚えがない。
「あー……」
 数歩先で立ち止まった彼は、首の裏に手をやって唸り声を上げる。気まずそうな表情を浮かべてこちらを振り返った彼は、眉を下げて私を見下ろした。
「ゴメンねー。オレ、今のこと驚かせたかも」
「え? そうなの?」
 突然の言葉に、思わず聞き返してしまう。しょげたような声を出した彼は、ほんの少しだけ肩を落としているように見えた。
「ホラ、うっかり名前で呼んじゃったっしょ?」
「あ、うん。そのことをちょっと考えてた!」
 正直にそう告げると、彼は小さく苦笑した。飄々とした態度の割に、意外といろんな表情をみせる彼が何者なのか。同じ訓練兵になったばかりの子だというのは間違いないのだろうけれど、それ以外なにか関わりがあったっけと、どうしても考えてしまったのだ。
 軽く首を傾げて頭を掻く彼は、口元を引っ張ってちらりとこちらを盗み見る。
「さっき入団式で、ある程度の子の名前を覚えたんだよね。だからオレは前からの知り合いとかじゃないんだ」
「あ、そうなんだ」
 釈明するように続けた彼の言葉をすんなりと受け入れる。たしかに、特に目立っていたサシャやコニー以外にも、ジャンの反対隣にいたマルコのことや、おじいちゃんに名前をつけられたというアルミンのことは頭に残っている。彼もまた、同じようにこれから3年を共にする者として、私のことを気に留めてくれたんだろう。
 なんだ、初めから気にすることではなかったのか。頭をもたげていた疑問が解消したことで晴れやかな気持ちが沸き起こるままに、表情が釣られて明るくなる。だが、ひとつの疑問が晴れれば次の疑問が浮かび上がってくる。彼はたしか、ベルトルトと同じく、教官からの恫喝から回避していたはずだ。名前、知らないな。そう気がついたときには声をかけていた。
「あ、ねぇ。君は?」
「あぁ、うん。そうだよね。そうなるわな」
 と左手で反対側の耳たぶを触りながら、 うんうん、と頷いた彼の視線が自然と外れる。照れくさいというよりも気まずそうな横顔を見上げていると、戻ってきた瞳で、まっすぐと見下ろされた。

 短い名乗りとともに、手のひらが差し出される。握手を求める手だ。私もまた右手を差し出し彼――の手を握り締める。妙に冷っこい手のひらは、ゆるっとした顔つきとは裏腹に意外とマメに塗れていた。
「3年間、よろしくねー」
「うん、よろしく!」
 追求の言葉を投げかけるよりも前に、思考を遮断される。釣り目がちの目を三日月に変えたに釣られて私もまた笑みを浮かべた。じゃーねー、と間延びした別れの言葉を残して立ち去ったは、そのまま外へと出て行ってしまった。
 その背中をなんとなく見送って、私もまたジャンたちのテーブルへと足を向けた。
「ただいまー」
「あ、。おかえり。遅かったね」
「おー」
 回り道しながらも元いた席に戻ってきた。私の言葉にふたりとも応えてはくれたが、私がいない間に会話が紡がれた様子はない。テーブルに肘をつき、そっぽを向いてしまったジャンがその証拠だった。ポンと頭をひとつ叩きながらジャンの隣に座る。舌を打ち鳴らし、不平を露わにしたジャンも、それ以上は何も言わなかった。
 向かいに座ったベルトルトに視線を合わせると、曖昧に口元を緩めて、左へと視線を流してしまう。そちらは先程からジャンが向いている方角でもあった。
 何かあったのだろうか。そう思い、私もジャンの肩ごしではあるものの、隣のテーブルへと視線を伸ばす。目に入ったのは10を超えた人だかりだった。集った子らの顔を探ってみれば、同じトロスト区出身のトーマスやミーナもいて、話題に食いついていることが知れる。
 その中心には、黒髪の少年がいた。食べにくそうに食事を進める彼は、スープを口にする間もなく、周囲から次々と質問を投げかけられている。耳をそばだてれば、彼が例のシガンシナ区からの生き残りであることはすぐに解った。
 大型巨人と鎧の巨人について語る彼は、あまり気乗りしないのか、聞かれた質問に対してのみ明朗な声で答えるだけだった。
「超大型巨人…」
 ポツリとこぼれた声を、耳が拾う。声がした方へ視線を転じると、ジャンと同様に彼らに視線を向けたままのベルトルトの姿が目に入った。
「気になるの?」
「……いや、うん、少しね」
 声をかけてみると、ベルトルトはこちらへと視線を戻した。私の質問に思案するように顎の下に手を持っていたベルトルトは緩く頭を横に振って、それから俯いてしまう。落ち込んでいるように見える彼の表情に、私まで暗い気持ちを胸に浮かび上がらせてしまう。
 巨人の話題を気にするのは不謹慎だとでも考えたのだろうか。本当に巨人の恐怖に晒されたことがある人は、あんな話題で盛り上がったりできない。ましてや、”見た”というだけでさも英雄かのように祭り上げることなんて、もっとしない。
 話題の中心の彼も戸惑っているみたいだし、聞かないであげる優しさってやつが必要なんじゃないかな。小さく溜息を吐いて、視線を彼らに戻す。左を向けば当然、隣に座っているジャンの後頭部が目に入る。不機嫌そうに頬杖をついているジャンは、それでも話題が気になるのか、その視線は彼から離れていないようだった。
 そんな中で、一際、大きな声が聞こえてきた。怯えるような悲鳴の輪の中心で、気持ち悪そうに口元を抑えた彼は、明らかに、なんらかの”記憶”を思い浮かべているように見えた。
 眉を顰め、話題を重ねることへの静止を求めたそばかすの少年――たしか、マルコだったはず――に、黒髪の少年は「違うぞ」と強い言葉で否定する。
「巨人なんてのは実際、大したことねぇ。オレたちが立体機動装置を使いこなせるようになれば、あんなの敵じゃない。やっと兵士として訓練できるんだ。さっきは思わず感極まっただけだ」
 武者震いだと言い張る彼は、恐怖を飲み下すかのようにパンを噛みちぎる。巨人に対する恐怖を表に出すまいと努める彼は、ギラついた瞳を手元に落とした。
「オレは調査兵団に入って、この世から巨人を駆逐する」
 耳に入ったその言葉に、初めて彼に興味を持った。同じ志を持つ人がいたことに、喜びよりも驚きが勝り、なんの反応も示すことができない。ましてや「私も!」だなんて、声をかけることもできなかった。
 呆けた視線を彼に向けていると、不意にジャンがこちらを振り返ったのが視界の端に入る。私の視線が彼に向かい続けているのを感知したジャンが思いっきり眉を顰めた。
「やつらをぶっ殺して――」
「おいおい、正気かァ? 今、 お前、調査兵団に入るって言ったのか?」
 すぐ近くから上がった声に、近場に意識を戻す。気付けば、ジャンが黒髪の少年に対し悪態をついていて、言葉をかけられた少年もまたジャンに鋭い視線を向けた。
「あぁ、そうだが……お前は確か憲兵団に入って楽したいんだっけ?」
「俺は正直者なんでね。心底怯えながらも勇敢気取ってやがる奴よりは、よっぽど爽やかだと思うがな」
 ジャンが正直者だというのは正しい認識だ。だが、それはいい意味でも悪い意味でも、と続く。今回の発言はその”悪い意味”で相手に捉えられるパターンだった。頬杖をついたまま、というのが態度の悪さに磨きがかっている。
「それはオレのことか」
 ジャンの物言いに、思うところがあったのか、少年は怖い顔をして立ち上がった。一触即発な空気を懸念して、私はジャンに手を伸ばす。
「ちょっと……ジャン」
 咎める声も、掴んだ手も、ジャンが強く腕を振るえば簡単に引き剥がされてしまう。挑発するように鼻で笑ったジャンは、彼の覇気に応えるかのように立ち上がる。
「おい、俺は別に――」
 喧嘩腰な様子で向かい合った二人だったが、タイミングよく、夕飯の時間の終わりを告げる鐘が鳴る。意気が削がれたのか、微かに唇を尖らせた二人は、視線を交わしあい、小さく息を吐いた。
「なぁ、悪かったよ。あんたの考えを否定したいわけじゃないんだ。これで手打ちにしよう」
 ジャンが右手を差し出すと向かいに立つ少年もまた息を吐き出す。腹にあったはずの怒りを収めたようだ。
「あぁ、オレも悪かったよ」
 互いに出した手を叩き合わせ、和解の印として残した少年は、さっさと踵を返し、食堂から出て行ってしまう。調査兵団に入ると断言した彼と、少し話をしてみたいと思っていたのだが、この状況では難しいか。背中を見送り、改めてジャンへと向き直る。
「もう、ジャンってば、初日から――」
 喧嘩には至らなかったものの、ひとこと釘を刺しておくべきだと判断した私は、ジャンへと声をかけようとした。だが、すべてを言い終える前に、ジャンの様子がおかしいことに気がつく。
 それと同時に、目の前を黒髪の少女が通り過ぎた。きれいなこ、と思うと同時に、顔を真っ赤にしたジャンが飛び出していた。
「なぁ、あんた!」
 振り返った少女に、ジャンは言葉を詰まらせる。見慣れないその様子に、ピンとひとつの考えが頭をよぎった。誰かとこの閃きを共有したくて、先程まで一緒にご飯を食べていたベルトルトへ視線を向けたが、彼は私と視線があったことに戸惑うだけであった。
 気付いていない様子のベルトルトから視線を外し、ならば、とジャンの肩ごしに少女の顔を覗き込んでみる。だが、彼女は表情をひとつも動かしていなくて、あ、望みが薄い、だなんて気付いてしまった。
「見慣れない顔立ちと思ったら、つい……すまない、とても、綺麗な黒髪だ……」
「どうも」
 言葉を伝えたことでいっぱいいっぱいの様子のジャンは、顔を赤くして放心しきっているようだった。だが、相槌だけを残して立ち去る彼女を眺めたのは一瞬で、はたと我に返ったジャンはその背中を追いかけていってしまう。恋に落ちた様子を見せたジャンが今すぐに思いを告げるとは考えにくい。名前でも聞く気なんだろうか。それとも少しでも長く彼女を見つめていたいといういじらしさがあるんだろうか。
 小さく溜息を吐いて、恋に走った幼馴染の背中を見送る。さて、私も寮に戻って体を休めようかな。その場で腕を持ち上げ、伸びをする。脇に視線をやれば、ベルトルトがそっと立ち上がるのが目に入った。
「それじゃ、ベルトルト。また明日ね。また席が見つからなかったら一緒にご飯食べよ」
「うん、ありがとう。また明日……おやすみ、
「うん、おやすみ。ベルトルト」
 消灯時間まではまだ時間はあったが、寮が同じ敷地内にあるとはいえ、男子と女子の部屋は離れているためこの後、顔を合わせる可能性は低い。共通で使う図書室や医務室に行くのならば鉢合わせするかもしれないが、あいにく探検する気力はもう残っていない。今日はとにかく、一刻も早く床につきたかった。
 手を振ってベルトルトと別れ、食堂から出ると、黒髪の少女を追いかけて出て行ったはずのジャンが血の気の引いた顔で立ち尽くしている場面に遭遇した。視線を伸ばしてみれば、先程、いがみ合ったばかりの少年と恋心を抱いたばかりの少女が二人仲睦まじく歩いている姿が目に入った。
――あー、もう玉砕しちゃったのか……。
 一目惚れして即玉砕、だなんていかにもジャンらしい。間が悪いというか、運がないというか。放心したジャンは私がそばにいることに気が付いていない。仕方ないな。小さく息を吐き、背後からそろりと忍び寄る。
「ジャン」
 一度の呼び掛けではジャンは振り返らない。もう一度、今度は先程よりも強く息を吐き出した。青白い顔をして絶望を露わにするジャンの隣で背伸びをする。耳元に唇を寄せ、そっと言葉を紡いだ。
「スマナイトテモキレイナクロカミダ」
「!! ちょっ……っ、お前、マジでふざっけんなよっ!!」
 私の声に息を吹き返したジャンが、こちらへと真っ直ぐに手を伸ばす。襟元を掴みかかられそうになり、慌ててそれを避けた。だが、うまく避けきれず肩口にジャンの手がぶつかる。結構な勢いがある拳にバランスを崩し、階段から足を滑らせてしまった。
「きゃっ」
「おっと」
 階段から落ちてしまいそうなところを、すんでのところで支えられる。ジャンが助けてくれたのだろうか。ジャンのせいでピンチに陥ったからちょっと癪だけどお礼は言うべきだよね。足元に落ちたままだった視線を正面に向けると、焦ったような顔で私を見やるジャンと視線がかち合う。
 私を支えるこの手はジャンのものではない。じゃあ、誰が。そう思いながら受身を取ろうと伸ばしていた手のひらを、体の前に回された腕に這わせる。そのガッシリとした腕は、記憶にある父親のものによく似ていた。 ドキっと胸の奥が鳴ったのは、期待だった。そんなはずはないと気持ちを抑え込み、ジャンから視線を転じる。一番に目に飛び込んできたのは、金色の髪だった。少し視線を落とせば、顔全体に意識が傾く。やけにいかつい彼の表情は心配と安堵に塗れていた。
「大丈夫か」
「え、あ……うん。おかげさまで」
 ぐいっとお腹に回された腕に力が入る。段差の際から、ちゃんと立てる場所まで誘導され、解放された。背中や腕にあった熱が離れたことで、その熱が首の裏に集まっていくのを感じる。
「イチャつくのは構わんが、周りはちゃんと見た方ががいい」
「……はい。ごめんなさい」
 諭されたことに素直に謝ると、その人は満足そうに頷いた。出来た人だ。助けたことに驕るようすをひとつも見せないなんて、なかなか出来ない。もしこれがジャンだったら、一生恩に着せる勢いでねちねちと絡んでくるに決まっている。
 彼の手が私の額に伸びた。いたわるような手つきで頭を叩かれる。子供扱いするようなその仕草に抗う気は起きなかった。そのまま立ち去ろうとする背中に、自然と手が伸びた。袖口を掴んで引き止めると、彼の視線が私へと向けられる。
「あ、ねぇ」
「ん?」
「ごめんね、支えてもらっちゃって。腕、痛くなかった?」
「あぁ、問題ない」
 ガッチリした体の少年は、腕を見せつけるように掲げ、浮かび上がった筋肉をポンポンと2回、叩いた。
「よかった。ありがとね」
「あぁ、じゃあな」
 手を振れば、それに返してくれた。熱い視線でその背中を見送る。腕もそうだけど、背中もまた、どうしてか記憶にある父親とダブって見えた。体つきが大きい男の人ってあんまりいなかったから、それも仕方がないのかもしれない。
 懐かしい記憶に、胸の内を温める。感傷に浸っているというのに、空気をまったく読んでくれないジャンが、背後に立ち、妙に甲高い声で「ゴメンネササエテモラッチャッテ」と言い出したのが耳に入り、無言で肘を打ち放った。



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